株式投資では特定のタイミングで投資して利益を狙う、「イベント投資」という手法があります。
例えば、決算発表、株主総会、株式分割、TOB(株式公開買付け)、M&Aなど。
各企業のこうしたイベントは、企業の株価を短期的に大きく動かすきっかけとなるため、事前に情報を把握し、タイミングを見極めて投資することで効率的に利益を狙うことができます。
これが「イベント投資」です。
イベント投資は良いタイミングで売買を行うことで、少額であっても大きなリターンを得られるため、着実に資産を増やすことができるでしょう。
本記事では、イベント投資の基本とやり方、注意点や代表的なイベントの特徴について、初心者にもわかりやすく解説していきます。
イベント投資とは?
イベント投資とは、「株価に大きな影響を与える企業イベントに注目して売買を行う投資法」です。
株式市場では、“材料”と呼ばれるニュースや発表に対して、投資家の思惑や期待、失望が集まり、株価が急騰・急落することがあります。
イベント投資は、こうした事前に予測できるイベントをきっかけに、短期的な値動きを捉える投資戦略です。
長期投資とは異なり、細やかな情報収集や投資タイミングの見極めがカギとなります。
イベント投資の代表的な対象とは?
ここでは、特に注目されやすいイベントと、その株価への影響を簡単に紹介します。
決算発表(四半期・本決算)
最も代表的なイベントの1つが、決算発表です。好決算であれば株価は上昇し、期待外れであれば大きく下落することもあります。
ただし、「予想より良かったか悪かったか」が焦点となるため、内容だけでなく市場予想とのギャップが重要です。
●決算発表時の狙いどころ
☑決算前の思惑買い
☑決算後の出尽くし売りやサプライズ反応
株主総会
通常は大きく株価が動く材料ではありませんが、経営方針の変更や株主還元策(増配・自社株買い)などの発表があれば反応することもあります。
また、総会前に優待・配当狙いで株を買う動きが出るケースも珍しくありません。
●株主総会時の狙いどころ
☑総会シーズン前の買い
☑議決結果や新戦略発表後の短期反応
株式分割・併合
株式分割は、1株を複数に分けることで投資単位が下がり、流動性が増すことで株価が上昇する傾向があります。
一方で株式併合は逆の効果があり、需給が悪化するリスクもあるため、タイミングの見極めが大切です。
●株式分割・併合時の狙いどころ
☑分割発表直後のインパクト買い
☑分割実施前後の売買動向
TOB(株式公開買付け)やM&A
他社による買収が決定すると、買収される側の株価が急騰することが多いです。
TOB価格(プレミアム価格)が設定されるため、事前に噂や報道が出ると、先回り買いが入ることもあります。
TOB、M&A時の狙いどころ
☑買収報道直後の初動買い
☑TOB価格と現在株価のギャップで短期利ざや狙い
株主優待・配当の権利確定日
毎年3月や9月などに集中する“権利付き最終日”には、優待や配当狙いの買いが集まり、直前に株価が上がる傾向があります。
一方、権利落ち後には売られて株価が下がるケースも多いので注意が必要です。
●権利確定日の狙いどころ
☑権利確定日前の上昇
☑権利落ち後の押し目買い
イベント投資のやり方【初心者でもできる3ステップ】
ステップ1:スケジュールを把握する
まずは「いつ、どんなイベントがあるか」を押さえましょう。
企業の決算カレンダー、株主総会予定、分割発表などは、証券会社の投資情報ページや「株探」「みんかぶ」などの株式情報サイトで確認できます。
ステップ2:過去の反応を分析する
同じ銘柄や同業他社が過去のイベントでどう動いたかを確認します。
たとえば、「○○会社は毎回決算で大きく動く」「△△は分割発表後に反発しやすい」といったパターンを見つけることで、事前に戦略が立てやすくなります。
ステップ3:買いタイミングと手仕舞いタイミングを明確に イベント投資では、どこでエントリーし、どこで利益確定(または損切り)するかを事前に決めておくことが非常に重要です。 サプライズが出なかった場合や、逆に悪材料が出る可能性もあるため、必ず損失許容ラインを設けましょう。 イベント投資のメリット
☑短期間での利益獲得が期待できる
☑業績や長期成長性を問わず“材料”に集中できる
☑イベント前に動くことで、他の投資家より先回りできる
イベントが読めれば、比較的低リスクでリターンを得られるチャンスがあります。
イベント投資の注意点・リスク
☑思惑と逆の結果で急落するリスク
☑「織り込み済み」で期待外れに終わるケース
☑流動性が低いと、売りたいタイミングで売れない可能性がある
また、短期売買となるため、手数料や税金も含めたトータルの収支を意識することが大切です。
【まとめ】イベント投資は情報戦とタイミングがカギ
イベント投資は、株価を動かす“きっかけ”を狙うアクティブな投資法です。
初心者のうちは、最初から大きな金額を動かすのではなく、まずは小額から、どのようなイベントで株価がどう動いたのかを実際に経験を積んでいくことから始めましょう。
日ごろから情報収集を怠らず、タイミングと冷静な判断を心がけることで、イベント投資は資産を増やすための大きな武器になります。
「なんとなく保有する」のではなく、「理由を持ってイベント前後で売買する」という視点で、株式投資の世界をさらに広げてみてはいかがでしょうか。
いま、世界最高峰の投資ノウハウを本格的に学べるチャンス!
最近、『株の絶対法則』の著者である林則行さんが「投資部」というコミュニティを発足し話題になっています。
「伝説のファンドマネージャー」という呼び声も名高い林さんがこれまでのキャリアで培った投資ノウハウを言語化・システム化したものになっており、投資初心者でも投資ノウハウを体系的に学びながらすぐに実際の取引でも実践可能です。
投資部では株式投資に加えて、金投資についても詳しく学ぶことができます!
「伝説のファンドマネージャー」と呼ばれる投資のプロのノウハウを学べる機会はそう多くありません。気になる方は以下から詳細をチェックしてみてください。
コメント