投資初心者がハマりやすい「手数料の落とし穴」とは?コストを抑えた投資のポイントについても合わせて解説

証券の看板 ブログ

今回は、投資初心者がハマりやすい「手数料の落とし穴」というテーマでまとめました。

株式投資や投資信託を始めるとき、初心者の多くは「どの銘柄を買えば儲かるか?」にばかり目がいきがちです。

しかし、もう一つ見落としがちな大切なポイントがあります。それが「手数料」です。

手数料は投資にかかるコストであり、利益に直接影響する非常に重要な要素です。

知らずに高い手数料を払い続けていると、気づかないうちに「資産を減らす原因」になってしまいます。

本記事は手数料について、以下のトピックに沿って解説します。

☑手数料体系の基本的な仕組み
☑手数料で知らずに損してしまう例
☑手数料を抑えた投資戦略のポイント

これから投資を始めようと考えている方は、ぜひご一読ください。

証券会社ごとに違う「手数料体系」の基本的な仕組み

手数料
まず知っておきたいのが、証券会社によって手数料の体系がまったく違うということです。

主に以下の3種類があります。

①売買手数料
②信託報酬
③為替手数料

売買手数料(取引手数料)

売買手数料とは、株を買ったり売ったりするたびに発生する手数料です。

証券会社によっては「1回いくら」「1日定額制」「取引金額の○%」など、さまざまな料金体系があります。

ex1:10万円以下の取引は無料、それ以上は100円〜500円
ex2:1日の合計取引額が50万円以下は0円、それを超えると定額制に移行

現在主流となっているネット証券では「取引額が少なければ無料」というところも多くあります。ただし、取引回数が多くなるとコストも応じてかさむので要注意です。

口座開設の前に、必ず売買手数料の仕組みについてチェックしておきましょう。

信託報酬(投資信託の保有コスト)

信託報酬とは投資信託を保有している間に発生する管理コストで、年率○%といった形で設定されています。

信託報酬は毎日少しずつ差し引かれていくので見えにくいのが難点です。

●例
・信託報酬0.5%と1.5%では、長期的に見ると大きな差に
・インデックスファンドは0.1〜0.3%など低めの傾向
・アクティブファンドは1.0%以上が多い

特に長期投資を前提とする場合、信託報酬が0.5%違うだけで数十万円の差になることもあります。

商品によって様々な信託報酬の違いがあるため、始める前に必ずチェックすべきポイントです。

為替手数料(外貨取引・米国株など)

米国株など、外国の株を買う際には、円をドルに両替する必要があります。このときに発生するのが為替手数料です。

例えば、1ドルあたり25銭の手数料がかかるケースの場合、為替手数料は「片道」なので、往復で50銭かかる場合もあります。

これも地味に見えて、取引額が大きいと大きなコストになります。

米国株も現在活発に投資が行われていますが、為替手数料についても事前にチェックしておくことが大切です。

知らずに損してしまう手数料の例

電卓を使う女性
手数料によって、初心者が知らないうちに損をしてしまう典型的なケースをいくつか紹介します。

その1:少額取引を頻繁に繰り返して手数料負け

「少しでも利益を取りたい」と思って1万円や5万円の取引を何度も繰り返すと、1回の手数料が100円でも10回で1,000円のコスト。

トータルの利益が少ないと、手数料で利益が相殺されてしまうことがあります

その2:信託報酬の高い投資信託を長期保有

「人気があるから」「成績が良さそうだから」と何となく選んだ投資信託が、実は信託報酬1.5%の高コストファンドだったということも。

10年間保有すれば、100万円で15万円のコストがかかる計算です。

その3:証券会社を変えずに高い手数料を払い続ける

昔からの銀行系証券会社を使い続けていて、ネット証券なら無料だった取引に毎回数百円払っていたというケースも珍しくありません。

そのため、資産状況も加味しながら証券会社の見直しは定期的に行うのがベストです。

手数料を抑えた投資戦略3つのポイント

スマホで投資をする男性
では、どうすれば手数料の落とし穴を回避できるのでしょうか?初心者にもできる、3つの実践的な方法を紹介します。

ネット証券を活用して「取引コストを下げる」

大手ネット証券(SBI証券、楽天証券、マネックス証券など)は、手数料が業界最安水準です。

特に「1日○万円以下なら売買手数料無料」というプランは、少額投資を始めたい初心者にぴったりなので、積極的に活用しましょう。

同じネット証券の中でも手数料体系は異なる点も存在するため、証券口座を開設するときは、各社の手数料体系を把握・比較することが大切です。

信託報酬の低いインデックスファンドを選ぶ

長期運用するなら、信託報酬0.1%前後のインデックスファンドが基本です。たとえば「eMAXIS Slimシリーズ」などは、低コストで人気なファンドの1つです。

逆に、アクティブファンドやテーマ型ファンドは魅力的に見えても、コストに見合ったリターンが得られないケースも多いので注意しましょう。

手堅いファンドで積立投資をしながら、余裕があれば他のファンドにも挑戦してみる、という方法も良いと思います。

為替手数料を意識して外貨投資を行う

外貨取引を行う場合は、為替手数料の低いサービスを使うのがコツです。

例えば、住信SBIネット銀行などでは為替手数料が1ドルあたり4銭など、他の証券口座よりも有利なケースもあります。

外貨を安く購入し、それを証券会社に振り替えて米国株を買うなど、一手間かけることでコストを節約できます。

外貨投資は特に取引コストの影響が運用成果に響くため、しっかり調査しながら最適な方法を確立しましょう。

【まとめ】手数料は「目に見えにくい損失」、必ず意識しよう

手数料は、一つひとつは小さくても、積み重なると大きなコストになります。

特に長期投資を前提とした場合、0.1%の差が将来的な資産形成に大きな影響を与える可能性も否定できません。

投資を始める前には、証券会社ごとの手数料体系をしっかりと比較し、なるべく低コストで運用できる方法を選びましょう。

「投資で勝つ」ためには、銘柄選びと同じくらい「コストを抑える工夫」が大切です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました